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北海道 釧路の地酒 『福司』 若僧蔵人の醸し屋日記

北海道(特に道東)の美味しいや楽しいを日本酒を通じて紹介します。

「例えるならば満員電車!」

大吟醸酒の麹も残るとこり1回の泊りとなりました。
泣いても笑っても今年の挑戦はこれで終わり
あとは醪と搾り、そして出品の作業しかありません。

昨日泊りで造った麹は今シーズンの中では一番の出来。
甘さも柔らかく、味も多すぎない。
1本目で得た情報を2本目に活かし修正をかけながら仕込みを行います。
更に良い出来になってくれればいいな。


洗米も今日から明後日の午前中までがピークとなります。
1つずつ丁寧に洗米を行うことで米糠を取り除き、雑味を抑え
米の溶けるスピードを吸水率でコントロールします。

昨日のブログ、途中で眠くなってきて書きたかったことへ到達できずに終わりました(笑)
本当は酵母の密度コントロールの話をしたかったんですよね。
いい例えが思いつかず、ダラダラ書いたらああなりました。すみません。

吟醸系の仕込みにはある程度セオリーがあり、
こういう形がいいですよ~というデータが出ています。
その一つが濃糖状態を造るという物です。

濃糖状態とは糖の濃度が濃い状態を作り出すという事ですが
無理やり濃糖状態にしたからと言っていい酒ができるわけではなく
やはりバランスを保ちながらその条件を造るのが重要だと思います。

濃糖状態は酵母にとっては窮屈な状態を造るイメージで
酵母の発酵が進み過ぎないように濃度でコントロールしていきます。

「例えるならば満員電車!」
今日は旨く例えられるかな?(笑)
酵母はサラリーマン。
電車は発酵の速度かな?

発酵をゆっくりにして電車の本数を減らせば、電車に乗る酵母の密度は上がっていきます。
朝の混雑をある程度作らなければいけないのが任務。
酵母数が多くなればある程度電車の本数が増えたところで満員電車が出来上がります。
理想は酵母人口が増え大都市になり、ある程度電車を増やしても満員電車ができる事。

ここで難しいのが、一番最初の設定で
どのくらい割合で人口が多いのか?
どのくらいの電車を用意すればいいのか?が読みにくいという事

私たちはその状況を上手く用意し
酵母と米の溶解のバランスをとっているのです。

この満員電車ってのは酵母の密度の話で
酵母はある程度までしか増えることができません。
醪の中で無限に増えるわけではなく
満員電車のように箱詰め状態にまではなってもそれがリミットという事です。

でもこの満員電車も本数を増やしていくことができます。
それが糖化による米の液化です。
米が固体のうちは酵母が生育できる空間は限られていますが
液化が進めばその分酵母の生きれるフィールドが増えることにつながります。

このバランスが酒造りでは重要で、
満員電車がパンパンで圧迫され続ければ短期の醪になったり
雑なお酒になることが多く
逆に酵母は少ないけど電車はいっぱい来るという状況になれば
味気ない未成熟なお酒になってしまいます。


もっと細かく言うと電車はどんな電車がいいのか?
何両編成かなど、細かな設定を造っていくのが
麹の破精回りや蒸米の吸水の量
仕込み温度や温度経過の取り方などなのかと思います。


きっとこのくらいかな?
この組み合わせで今年は行けるのではないか?と
ある程度予測をたてながら形を作っています。
今日の泊りの麹も少し変えました。
それぞれの場面で1本目の経験を活かし
より良い酒になるための改善がされています。

毎回本番なのが酒造り
ドキドキしながら仕込みをします。
できることを悔いのないように行うしか
私たちにできることは無いなといつも思います。

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