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北海道 釧路の地酒 『福司』 若僧蔵人の醸し屋日記

北海道(特に道東)の美味しいや楽しいを日本酒を通じて紹介します。

同じタンクのお酒でも味が違う!?



明日、最後の袋吊りを行います。
1月の末から頑張って仕込んだ吟醸酒たちが
やっとかたちになる瞬間です。

この後、滓引き、火入れなどもありますが
まぁ、一段落というところでしょうか。



“袋吊り”がお酒を搾る方法の一つという話はしたと思います。
発酵の終わったモロミを固体(酒粕)と液体(お酒)に分ける作業です。
これを上槽(じょうそう)あるいは圧搾(あっさく)といいます。


昨日の日記に
『多分、普通に考えて同じタンクのお酒なのにいいところとかあるの?
同じお酒でしょ?って思われるかもしれませんがこの小さな差が大きい!』
と書きましたがどれだけの差があると思います?


一般の方に搾り始めのお酒(A)と中間のお酒(B)と最後の方のお酒(C)を
それぞれ飲んでもらったら、どれも「美味しい!」というと思います。
まぁ、同じお酒ですから、そりゃぁそうなんです。

でも、この3種類を並べて利き酒したらその味の差はわかってもらえるんじゃないかな?
微妙な差ですが、でも差が出てくるんです。
僕達蔵の人間は、この3種類をそれぞれ、
(A) “荒走り(あらばしり)”
(B) “中垂れ(なかだれ)”
(C) “責め”
といいます。


荒走りは、加圧せずにモロミ自身の重さと重力で搾られ
出てくるお酒のことをいい
中垂れは、加圧し搾られたお酒
責めは、最後の最後に粕が板状になるまで搾る時のお酒です。

荒走りは搾られたお酒全体の約60%、中垂れは35%、責めが15%です。
なんか責めが15%と、全体の中では割合が低いので貴重かというとそういうわけでもなく、
やはり荒走りの方が責めと比較しても
雑味の少ない酒質に仕上がっています。

マグロで例えると大トロ、中トロ、赤身になるのかな。
同じマグロでも味わいは異なるというわけです。


鑑評会の出品酒は、勿論荒走りの部分です。
まぁ、圧搾を行わず袋つりなので荒走りと言っていいのかは不明ですが・・・
さらに、この中でも蔵の中で利き酒を行って
時間と労力を惜しまず一番いいところを出品するのです。



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